相続税 / 生前贈与
相続時精算課税を選んでいたら、贈与を相続税の計算から外さない
相続時精算課税は「贈与した時点で完結する制度」ではありません。選択した贈与者が亡くなったとき、対象となる贈与財産を相続税の計算へ反映します。令和6年1月1日以後の贈与には年110万円の基礎控除があるため、贈与年も分けて確認します。
まず確認する4点
- 1. 誰について選択したか相続時精算課税は贈与者ごとに選択します。亡くなった人について選択していたか確認します。
- 2. 贈与を受けた年令和5年以前か、令和6年1月1日以後かで110万円の基礎控除の扱いが異なります。
- 3. 各年の贈与額令和6年以後は、贈与を受けた年分ごとに適用財産の価額合計から基礎控除額を控除した残額を確認します。
- 4. すでに納めた贈与税相続時精算課税により納付した贈与税相当額は、相続税額から控除する仕組みがあります。
令和6年以後の「110万円」は、2,500万円の特別控除と別
毎年の基礎控除
令和6年1月1日以後の相続時精算課税の贈与には、年110万円の基礎控除があります。死亡時の相続税計算では、贈与を受けた年分ごとに適用財産の価額合計からこの基礎控除額を控除した残額を反映します。
特別控除
贈与税の計算には、基礎控除とは別に特別控除(限度額2,500万円)があります。前年までに使った額があれば残額が限度となり、適用には期限内申告などの条件があります。
「110万円以下なら何も確認不要」とは限りません
相続時精算課税は贈与者ごとの選択制度です。同一年に2人以上の特定贈与者から贈与を受けた場合、110万円は各人ごとに丸ごと使うのではなく、課税価格に応じてあん分します。また、令和5年12月31日以前の贈与にはこの110万円基礎控除は適用されません。
選択後は、その贈与者について暦年課税へ戻せない
相続時精算課税を選択すると、その選択に係る贈与者からの贈与は選択年分以後、相続時精算課税が続き、暦年課税へ変更できません。古い贈与も含め、選択届出書・過去の贈与税申告書・贈与の記録を確認してください。
次に確認する
情報の根拠
2026年10月6日に、国税庁の一次資料(令和8年4月1日現在法令等)で確認しています。
一般的な制度整理です。個別の選択状況・贈与額・申告義務は資料を確認して判断してください。確認日:2026年10月6日。個別の贈与・相続状況によって取扱いが変わる場合があります。